子供の目標はなぜうまくいかないのか、目標をどういう形で設定すればいいのか。継続には、達成には何が必要か。そんな講座を開きました。
和やかで楽しい会となりました。
その中で、もう少し強調してもよかったかな、と思ったのは、子供の目標設定に協力する際の注意点です。
子供が本当に自分でしたいことを目標にすること。子供はややもすると親〈周囲〉の期待に応えようとして、自分の願望を抑えがちです。その上で目標設定させると、「本当はしたいことをがまんした目標」になってしまいます。
日々の目標づくりには、大きな目標、どんな風に生きたいのか、ということがまず第一に出ます。そして、そのうえでどのようなことを身に付けたいのか、という二点目が出てきます。
大きな目標、いわゆる「夢」ですね、これはそうなることを考えるだけでわくわくしてくるようなことがいいです。「なんにでもなれるとしたら、何をどんなふうにしたい?」とか「なにをしているときか一番楽しい?」という質問が子供の「資質」もともと持っているよいもの、天性のなにか、を見つけ出すよい質問になります。そして、自分の楽しさが社会性を生み出すような設定を一緒に考えてあげることが大切です。
「お友達とおしゃべりしているときが一番楽しい!」と言っていたら、「あなたがおしゃべりすることが、周りの人を幸せにするような仕事ができればいいよね。何かのお店屋さんをする?」「ううん、私、看護師さんになって、元気のない人の元気になってあげたいなぁ」
なるほど。意外と、自分のことは自分で分かっているものなのですね。
「そっかあ、病気の人やけがをした人に、あなたが元気を分けてあげられたら、みんなすごく喜ぶね。『ありがとう』って言ってもらってる白いナース服を着たあなたが目に浮かぶよ。そうなるために、今から何かできることはあるかな」
そう、ここからが、目標づくり。
宿題しなさい、勉強しなさい、机に向かいなさい、ゲームがまんしなさい、テレビ見すぎない、こうした言葉がなぜ子供たちを動かさないのか、先日のリチャード・ボルスタッド先生のセミナー・ワークショップでとてもよくわかりました。夢を語る子供たちが、ほんとうにわくわくしたきらきらした目をしているかも、よく観察し、子供の言葉を引き出しながらでなければ、誰でも「自分で決めたこと」ができません。でも、自分が望んだ姿に少しずつ近づくのだと分かれば、努力も「いやな、がまんしなくてはならないこと」から変わってくるのではないでしょうか。
あと、親の方も自己実現しているか、なりたい自分に向かっているか、それもとても大切だと思います。子供に夢を聞いて、子供に自分の夢は何かと問い返されて少し戸惑うというCМがありましたね。子供には子供の人生がありますから、その実現は応援するにとどまり、自分の夢を着実に進め、それを定着させている親の姿、困難にぶつかっても修正しながらさらに可能性を広げて生きている、一人の人間の自己実現しながら生きる姿を見せるのも、すばらしい教育だと思います。
2014年11月05日
目標を達成するには?
posted by るみ先生 at 15:18| Comment(0)
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