2017年04月15日

最近の「国語」は昔と違う!?

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「『中3男子、記念日に彼女に何かプレゼントしたい。ネックレスはどうか』という某掲示板にあった相談に、どう返事するか?」某有名女子高に通う生徒さんに出た国語の問題です。

彼女は、今までとは全く違う国語の問題に首をひねるばかり。これって国語なの?
早速、彼女に、国語とか問題だとか、度外視して考えた時、なんて返事するのか、聞いてみました。
「引くからやめた方がいい」
「・・・『引く』を言い換えられる?」
「うーん、きしょい?」
「・・・・・・」
まさに、国語力、表現力、思考力が足りない。

では、どうやって考えるのか。まずは分析という方法を教えます。
『中3男子、彼女に何かプレゼントしたい。ネックレスはどうか』
これは、三つの部分に分けられます。
@中3男子、
A彼女に何かプレゼントしたい。
Bネックレスはどうか

そして、ひとつひとつ分析を始めます。自分の意見が出ない場合、OK、ダメ、両方の理由を考えてみることにします。
@中3であることに問題はないか。
〇好きな人ができること、プレゼントしたい気持ちになることに、年齢は関係ない。
×中3はまだまだ未成年。お小遣いがあっても、それは文具などの必要なものに使うべきで、彼女へのプレゼントのために使うのはよくない。
A彼女にプレゼント
〇きっと喜んでもらえる。愛情表現の一つ。
×ものによっては、気を使う。困ることもある。
Bネックレス
〇女の子はアクセサリーは嬉しい。
×アクセサリーは女性にとって特別なもの。もらうことに特別の意味を感じるので、気軽な中学生のお付き合いには重苦しい感じがする。好みではないものをもらっても困る。

こんな感じの返事をもらいました。
論述として書くなら、これで材料は十分そろいました。

「私は、表題の件について、プレゼントしない方がいいと思います。確かに、好きな人に何かプレゼントしたい、喜んでもらいたいと思うことは、自然なことですし、好きだという気持ちを伝えることは大切だと思います。しかし、まだ中3では自由になるお小遣いも親や他の大人の人からもらっている状況です。付き合っている人へのプレゼントのために使ってはいけません。それに、プレゼントの内容も問題です。女の子はアクセサリーは何でも嬉しいと思っているかもしれませんが、指輪やネックレスではどうしても特別な意味があります。もらうことでどうしても重苦しい感じがしますし、好みでないものだったらなおさら困ります。だから、ネックレスのプレゼントはやめるべきでしょう。」

しかし、これは掲示板への返事。相手に受け入れてもらえる工夫が必要です。

「好きな人に好きだという気持ちが伝わるのは素敵なことだと思います。プレゼントすることで喜んでもらいたいというあなたの気持ちが伝わるといいですね。でも、ネックレスをあげるのは、もう少し後の方がいいのではないでしょうか。まだ中3では親や他の大人の人からもらっている自由になるお小遣いも少ない状況です。付き合っている人へのプレゼントは自分の自由になるお金ができてからの方が予算も充分に取れるし、喜ばれるでしょう。女性の立場から言わせていただくと、プレゼントの内容も今は別のものの方が無難だと思います。女の子はアクセサリーは何でも嬉しいと思っているかもしれませんが、指輪やネックレスには特別な意味があります。もらうことで気軽な中学生のお付き合いの域を超えてしまい、どうしても重苦しい感じがし、困ってしまうかもしれません。だから、ネックレスのプレゼントはやめ、別の気軽なものをあげるのはいかがでしょうか。お二人、なかよく楽しく記念日を過ごしてくださいね。」

ここまで表現力があれば、高1としてはなかなかのものかな。

一緒に分析していると、こうした問題は深く考えていくにつれて、自分自身のこととしてとらえて真剣に考え、言葉を選んでいく生徒の姿が見えます。一見、なんだこれ?と思うようなこの設問、まさに国語の問題でした。実は新傾向の入試はこのような問題が出されると予想されています。これからを生きる子どもたちは、よい教育を受けているなぁと感心します。

国語力は、直観的な気持ちだけでなく、一つ一つ分析し、自分で思考する力と、それを表す言葉を持つことになり、多くの人とつながり、よい人生を送るのに欠かせないものです。本当の国語力を磨きましょう。
posted by るみ先生 at 16:39| Comment(0) | 学習方法

2017年03月02日

何のために学ぶのか

良い私立中学が集中する地区だからでしょうか、京阪神地区はどうしても小学生からの塾通いが過熱しがちだと感じます。しかし、そのために健康を害したり、大人になるためにぜひ通過したい様々な学びを十分に味わえないとなると、自分の持っている可能性を最大限まで開き社会で活躍できるためしていることが逆効果になります。十分な睡眠、運動、そして何より学び知りできることが増える喜び。それらを得てこその学びであり、習得もそうでないときと比較して格段に早くなります。また、小学生のする中学受験の勉強がどのように将来に生きていくかも重要です。よくテクニックについて問われますが、自分には理解できない文章から「まるで分かったかのような答え」を「答える方法」を幼い時から学び、何を得るのでしょうか。中学受験(というより、中学受験用の模試・テスト)でよくある「抜き出し」方法を鍛えても、中学、高校、大学へと高度な内容を読み込む能力(ひいては、要求される試験にも)に役立ちません。思考力、教養を含めた多様な知識、そういうものの積み重ねのうちに国語力は伸びて来るものです。すべての生き方の基本となる小学生の時期に「文章の内容は分からなくても気にしない」「続きも気にならない」なんて態度を訓練していいことはないです。
今年、志望校に合格なさったお母さまから「不思議な塾ですねぇ」と感想を言われました。全く無理だと思われるほどの模試やテストの状況ながら、資質や思考を鍛え、学習の楽しさと自分の努力の必要性に目覚めさせつつ、気が付けば安心して合格できる状態になっていました。そこに苦しさがほとんどなかったので、先のお母さまの発言になります。松桜塾の学習に苦しさはほとんどありません。本や漫画、現実の事物を元に鍛える読解・思考、そして表現の訓練が、テスト勉強以上に効果的なのは、高い実績が証明しています。
posted by るみ先生 at 15:29| Comment(0) | 学習方法

2011年09月12日

楽しい深読み

先日、嬉しいことがありました。
中学生で、一通りの基礎を終えた生徒ですので、さまざまな取り組みをしているのですが、中学入試にも出るある物語を読んでもらいました。そして、まずは要約をお願いしました。
すると「難しい」と頭を抱えたのです。
ストーリー自体はそれほど難しいものではありません。また、彼の能力をもってそれができないとも思えませんでした。
しかしながら、その話には重要な「小道具」かあり、それが暗示するものが彼の中で一度読んだだけでは分からなかったのです。そして、それがわからなければあらすじは書けない、と、言ったのでした。
それは、こちらから問いかけて気づいてもらうつもりのものだったので、私としては大変感激しました。
これこそが、私の望んでいた状態です。自ら、「小説」を作者の意図ある表現と思想、そして感情表現のあるものとしてとらえ、自問し、そして探り当てようとする。作者の感受性と自分のそれとがリンクするところを探り当てたとき、彼はなんとも言えない顔で、その作品を読み直していました。
よい文学作品には、心の糧になる。小説の読み方が若いうちにわかったなら、彼らはすべての世界から自分に取り込むもの・財産を見つけることができるでしょう。
学習が進んだ生徒とは、こうした文学の「深読み」授業が展開されています。これは哲学や自然科学の文章を読んだり、社会的なデータの分析をしたりしながら、自分の考えや気づき部分の焦点を合わせていきます。そんな生徒が増えてきたのは、私にとっては本当に嬉しいことです。
時に、私の予想を超えた感じ方考え方分析をしてくれる、指導者でありながら、子供たちが羨望の対象になる。こうした授業が「仕事」ではありますが、私にはとても刺激的で幸せを感じるのです。
posted by るみ先生 at 13:37| Comment(0) | 学習方法