2018年02月28日

国文法ってどうやったら頭にはいるの?

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テストでいい点をとろうとしなければ、頭に入ります。
えぇ〜って言わないで。

そもそも、文法ってどうやってできたんでしょう? 使われている言葉から文法ルールを見つけたんでしょうか?それとも文法ルールを作ってから、言葉は使われるようになったんでしょうか?
答えはもちろん前者。
だとしたら、テストのために文法はあるのではなくて、使われている言葉のルールを聞かれていると考えればいいのですよね?

みんな基本の基本を忘れすぎです。
例えば、「未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形(已然形)・命令形」ってそもそもなんでそんな呼び方をするのか、意味を考えていますか?
未然って言うのは、その用言(動詞、形容詞、形容動詞)の行為が未然なんですよね。
「走る」の未然形は「走ら(ない)」「走ろ(う)」。たまたま、未然の時の言葉のルールを見つけて、それを「未然形」って呼ぶようにしたんです。
連用形は? 連用修飾する時だけ?
ここが国文法の面白いところで、古文を習うと分かるのですが、
「走り(けり)」「走り(ぬ)」とか言う風に、過去の時制に活用させる時使う活用があり、これがたまたま連用修飾の形にする時と同じ形なんです。だから、現代文法でも「走っ(た)」は連用形。
終止形、これは言葉を見ても分かりやすい、文の最後に来るときの形ですよね。
「走る。」
で、ここで面白いことに気づきませんか?
未然(未来)→連用(過去)→終止 とききているので、終止形は「現在」なんです。現在のものごとという意味合いがあるんです。

「走る(だろう)」は未来じゃないか? いい気づきです。
未然形の推量の形と比較してみましょう。
「走ろ(う)」はこれから走る感じ。
「走る(だろう)」は今からまさに走り出す感じ、なんです。
古典でいうと
「走らむ」(未然形)は意志は感じられるけど、今すぐじゃない。
「走るべし」(終止形)はもう今から走り出す感じ。今しないとダメって強制する感じなんです。

もちろん、よく使うケースにあわせてことばの名前・ルールを決めていて、
先ほど申したように、文法は「使われている言葉に見つけ出したルール」なので例外もたくさんあります。
でも、基本が頭にはいると、だんだん例外を見つけるのも楽しくなってくる。

こんな考え方は、テストには出ません。テストでいい点をとろうとしないで、どうしてそんなルールを先生たちは教えるのか、考えさせるのか、そんな原点に返ってみると、不思議と頭にも入るし、楽しくなってしまいます。そして、なぜ覚えなくてはならないのかも分かってくる。
これが松桜塾流。

つまらない無機質な勉強は、存在しません。楽しんで♪
posted by るみ先生 at 23:16| Comment(0) | 学習方法

国語を鍛えると算数理科社会もできるようになる!?

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はい、その通り。
学習言語としての国語力をつけると、さまざまな教科によい影響が出ます。
学校の先生も、塾の先生も、集団授業では主に言葉を使って説明しますよね。
問題も「言葉」をつかって出題されますよね。
言葉をちゃんと理解して、自分で理解し、その都度腑に落とす、疑問を持つというクセをつけると、
分かり方自体がよくなるのはアタリマエです。

とはいえ、その国語の勉強の仕方が少し違うと、逆に悪影響が出ます。
全教科に影響するような「国語」は、いわゆる問題集で、記号問題や抜き出し問題を多く解くことでは、鍛えられません。
なぜなら、「頭でしっかり理解しよう」というクセが付かないから。正解だけを求めようとするから。

学習言語としての国語力をつける簡単な方法を一つご紹介しましょう。
文章を一読した後、その内容について本文を見ずに説明してみましょう。
ここで大切なのは、失敗すること。一度でできることは求めません。
何か読み落としたこと、分からないことがあったと気づくこと。
分からない、と気づいてから読み直すと、自然と視点も思考も定まってきます。
時には、疑問点が文章で解決されていないこともあるでしょう。
でも、それに気づけるだけで充分素晴らしい。

コツとしては長すぎない文章(長い時にはいくつかに分ける)難しすぎない文章(これは別のものを鍛えるときに使います)を用いること。
正確に本文通りのことばを用いなくてもいいので、自分で理解した内容を語る、あるいは書きだせること。
ことばを用いようとすると、探すことがポイントになってしまい、本当には理解できてなくとも正解してしまうことがあります。これでは、言語リテラシーは身に付きません。
文章ではなく単語でつけるという条件だけど、メモをつけるのもOK。
とにかく、読んだ内容を頭の中に整理して、理解させて、覚えていくのです。

松桜塾では2〜3年生でも行うプログラムですが、上の学年の子も必要に応じて取り組みます。
努力しても努力しても成績が低迷していたある5年の男の子が、これを家庭でも3ヶ月取り組んだところ、
国語の偏差値が10近く上がっただけでなく、理科の成績もぐんっと伸びました。
分かる意識って大切です。
posted by るみ先生 at 22:52| Comment(0) | 学習方法

2018年02月08日

すてきな動詞

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赴く・向かう・出向く・足が向く・たどる・足をのばす・上る・下る・かけつける・はせ参じる
などなど。

これは、すべて「行く」の類義語。小学館の類語辞典から一部写し取ってみました。
それぞれ、微妙な違いがあり、行くことにどんな意味があるのか、どんな風に行くのか、
様子が思い描けることばです。
いつも簡単に「行く」ばかり使っていませんか?

作家の方や、教室の作家志望の生徒さんがよく本を読んだり辞書を読んだりして、使ったことのない難しい言葉や美しい言葉をノートに書きためて、折に触れ読み返し、積極的に使うようにしています。

表現力はみんなの悩みですが、簡単な動詞をその時に適したぴったりのことばに置き換えて用いることを心掛けて見ましょう。
教室では、ある時から「言った」「思った」を使わないように指導します。
すると、「伝えた」「嘆いた」「がっかりした」「うれしくなった」など感情や意図をはっきりさせる言葉をひねり出したり、辞書で学んだりして記述します。すると、読解の時にも、ことばにこまやかな意識を向けることができるようになります。

英語のライティングも、簡単な自分のしっていることばに置き換えて話すという段階を超えると、パラフレージングして、同じことばをつかわない様に文章表現するよう指導されます。
多くの類語を覚えておくと、味わいや深みのある文章になります。

基本的な動作をあらわす動詞に対して、意味あいを深めたり、意図を分かりやすくしたりする動詞を積極的に使うようにしましょう。
posted by るみ先生 at 18:15| Comment(0) | 学習方法